いらっしゃいませ、家電の虎です。
毎年多いのですが、除湿機をデザインや価格だけで判断をして失敗しているお客様、実は結構多いんです…。
最低限、方式だけでも覚えて欲しいのとあとは買う時に注意してほしい点をいくつか紹介します。おすすめ機種の紹介ではありません。
失敗しないように注意しましょうという内容になっております。

コンプレッサー式除湿機のメリット・デメリット
まず初めに、コンプレッサー式のメリットとデメリット、どんな方に向いているのかについて解説させていただきます。
まずは、メリットを3つ解説してからデメリットを2つ解説します。
電気代
コンプレッサー式のメリット1つ目は、かかる電気代が安いという事です。
コンプレッサー式の除湿機は、ヒーターを使用しないので、消費電力が少なく電気代が安く済みます。
コンプレッサー式の除湿機は、電気代が1時間あたり5円程度の製品が多く、節約モードを搭載している場合、1時間あたり約3円で除湿できます。
デジカント式はヒーターを使用しているので、1時間あたりの電気代が10円以上のものが多く、コンプレッサー式に比べると約2倍の値段がかかります。
(電力料金目安単価27/kWh(税込)にて計算した場合)
毎日5時間、1年間(360日)使用したとすると、コンプレッサー式の場合は9000円、デジカント式の場合は18000円と、電気代の差がかなり開いてきます。
中長期的な目で見るとこの電気代の差はかなり効いてきそうですね。
室温
コンプレッサー式のメリット2つ目は、室温が上がらないことです。
コンプレッサー式は室温の上昇も少ないので、気温の高い夏場などに活躍します。
いくら除湿が出来たといっても、作動する際に発生する熱によって室温が上がってしまってはあまり意味がありません。
湿度を取り除き、機械熱による室温の上昇を防ぐことが出来るのがこのコンプレッサー式です。
室温上がらないほうが使い勝手が良いですよね。
除湿力
コンプレッサー式のメリット3つ目は、除湿力の高さです。
除湿力が高いのもコンプレッサー式の魅力の1つです。
製品によっては、1日に空気中の水分18Lを除湿してくれるものもあり、除湿量の多さはコンプレッサー式の強みです。
先ほど電気代が安いのはお話しした通り、コストはかかりにくいのに除湿力は長けている、コストパフォーマンスに長けた除湿器という事がわかったかと思います。
完璧そうに見えるコンプレッサー式の除湿器ですが、デメリットもいくつかあります。
なので、ここからはコンプレッサー式の除湿器のデメリットを1つずつ解説させていただきます。
コンプレッサー式のデメリット1つ目は、運転音が大きいことです。
除湿力の高いコンプレッサー式はパワフルなため、運転音が大きいのがデメリットです。
振動音が気になる方は、コンプレッサー式の除湿器に搭載されている静音モードや夜干しモードの機能が搭載された製品をおすすめします。
ですが、このモードを使うとパワーが落ちてしまうことは明らかです。
ですが、その代わりに40dB以下(図書館内やささやき声ほどの音量)で動作するので、
夜でも使用できます。
騒音が気になる方にとっては大きめの欠点かもしれません。
コンプレッサー式のデメリット2つ目は、室温が低いとあんまり意味がないことです。
コンプレッサー方式の最大の弱点とも言えるのがこの問題です。
例えば、「冷たいお茶」があるとしましょう。
これを想像してもらうとわかると思いますが、夏場はすぐにコップの周りに水滴がつきますよね。
でも、冬場の寒い日に冷たいお茶を置いていても水滴がつかないですよね。
それと同じで、コンプレッサー式は室温が低いと除湿能力が低下してしまいます。
また、冬場に使いたいといった場合は暖房を使って室温を上げても、冬場は湿度自体低いので、うまく能力を発揮してくれないケースが多いです。
以上のことから、コンプレッサー式の除湿器は「コスパ良く使えるのが一番」、「蒸し暑い夏場に使いたい」、「一軒家なので運転音は気にしない」という方におすすめです。
デシカント式除湿機のメリット・デメリット
続いては、先ほどと同じく今度はデシカント式のメリットとデメリット、どんな方に向いているのかについて解説させていただきます。
本体重量
デシカント式のメリット1つ目は、本体の重さが軽いことです。
コンプレッサーを積んでいないので、本体は比較的軽めです。
とはいっても5~10kgほどはあります。
それでも除湿器の中では最も軽いので、使い勝手がいいですね。
足腰が弱い方、お年寄りの方などにとっては助かりますね。
部屋干し
デシカント式のメリット2つ目は、洗濯物の部屋干しに向いていることです。
洗濯物の部屋干しの際はもちろん、結露対策のしたい部屋、浴室乾燥でカビの防止、押し入れの中に入れて湿気取りなど、様々な用途に使いたいとき移動が簡単なので便利です。
運転音が静かというのも、コンプレッサーがないことが関係しています。
コンプレッサー式は、夏場や梅雨時ではコンプレッサー式が使える条件が整っているので使いやすいですが、冬場には除湿能力が下がるので向いていません。
でもデシカント式なら梅雨時の部屋干しにはもちろん、秋の台風のシーズンなどにも同じように使うことができるので、衣類乾燥で使いやすいと思います。
ただし、室温が上がるので、暑い時期は注意が必要です。
冬場の利用
デシカント式のメリット3つ目は、冬場の利用ができることです。
コンプレッサー式は夏場の高温多湿の環境に対して効果を発揮しやすいことを解説しましたが、デシカント式は冬場の低温多湿に効果を発揮しやすいです。
このデシカント式は、夏場の使用は室温が上がって不快になることが多いと説明しましたが、コンプレッサー式が苦手な寒い時期には圧倒的にデシカント式がおすすめです。
三大都市圏などの太平洋側に住んでいる方にとってデシカント式の恩恵は薄いですが、
新潟県や北海道の札幌市などの日本海側に住んでいる方にとっては、冬に雪や雨が多く
湿度が高くなりがちなので、湿度が高いことはもちろん、衣類などが乾きにくいこともあると思います。
コンプレッサー式は気温が低いと効果を発揮できないので、このデシカント式なら除湿もでき、洗濯物の部屋干しも可能です。
機械熱で室温が上がりますが、冬なのでむしろありがたいですね。
次は、デシカント式のデメリットを解説していきたいと思います。
デシカント式のデメリット1つ目は、消費電力が高いことです。
内臓されているヒーターで温めるため「コンプレッサー式除湿機」に比べると電気代が高く、ランニングコストがかかってしまうのがデメリットとなっています。
さらに、乾燥させるスピードもわずかにコンプレッサー式を下回っているため、コストパフォーマンスで言えば悪いと言わざる負えません。
温度上昇
デシカント式のデメリット2つ目は、温度が上昇しやすいことです。
デシカント式は、発熱量も多いこともあって室内の温度が上昇しやすいため、1年中除湿機能が安定しています。
ですが、どちらかといえば、夏に使いづらく冬に向いている除湿機です。
大体温度の上昇は3~8度ほどなので、結構なレベルで温度が上昇してしまいます。
なので、夏に使うと、いくらエアコンを併用していても耐え難い暑さになるでしょう。
以上のことから、デシカント式は「衣類の乾燥にも使いたい」「夏ではなく冬、もしくは年間を通しての除湿をしたい」「日本海側または、温度上昇をしても問題のない寒冷地に住んでいる」という方におすすめです。
ですが、「暑い時期に使いたい」「コスパ重視で行きたい」という方にはあまりおすすめできません。
それぞれ特徴があるので、どちらが良いかはご自身のライフスタイルや除湿器に何を期待しているかなどで選ぶようにしましょう。
除湿機購入時に必ずチェックする項目
最後に、除湿器購入時に必ずチェックしておきたいことを解説したいと思います。
除湿器購入時にチェックしておきたいこと1つ目は、動作音についてです。
動作音
動作音は、除湿をしている最中に出る音のことを言います。
除湿中の音がうるさい原因は、コンプレッサー方式の除湿機である、ちゃんと手入れをしていないこと、年数が経っているなどが挙げられます。
除湿機は大きく分けて2種類、コンプレッサー方式とデシカント方式があることは先ほども説明しましたよね。
両方の方式を併せ持つハイブリッド方式という機種もありますが、一番音の大きい方式はコンプレッサー方式の除湿機です。
コンプレッサー方式は、その名の通りコンプレッサーが内蔵されているので振動音が大きくなります。
なので、コンプレッサー式は音が大きくなりやすいですが、手入れなどを適切に行っていれば大体は防げることが多いです。
デシカント式は運転音が小さいですが、電気代が高いなどのデメリットがあります。
ちなみに、主なコンプレッサー方式を採用しているメーカーは、
三菱
シャープ
コロナ
アイリスオーヤマ
パナソニック(ハイブリッド方式のみ)
このような大手メーカーは、コンプレッサー式を多く採用しています。
アイリスオーヤマなどのメーカーは、デシカント方式の商品も出しています。
つまりコンプレッサー式は、もともと音が大きい商品だという事です。
その他にも手入れを怠るなどの原因で音が大きくなるので、買った後も対策をする必要があります。
タンク容量
除湿器購入時にチェックしておきたいこと2つ目は、タンクの容量についてです。
除湿機のモデルごとに違いが大きいのが排水タンクの容量です。
最近の人気商品では2L〜3.2L程度が主流ですが、1Lの違いは連続使用時間の際の差が大きいです。
しかし、大きければ大きい方がよいというわけではありません。
タンクの容量が大きくなればなるほど、給水の際の持ち運びが負担となります。
とくに女性やお年寄りが使用するなら、なるべく小さなタンクの除湿機をおすすめします。
なので、連続で稼働させることを優先させるのか、持ち運びやすさを優先するのかは、事前に選ぶべきポイントだと思います。
メンテナンス性
除湿器購入時にチェックしておきたいこと3つ目は、メンテナス部分についてです。
まずは、メンテナンスの重要性を解説します。
メンテナンスは重要で、きちんと手入れをしないと除湿力が弱まるだけでなく、故障の原因となる可能性もあります。
そして注意したいのが久しぶりに除湿機を使用するというときです。
前回使用してから手入れをせずにそのまましまいこんでいる場合は、除湿機内部にカビが繁殖していることがあります。
そうなるのを防ぐためにも、除湿機の手入れを怠らないようにしましょう。
では、具体的にメンテナンスの何を購入前に確認するべきなのでしょうか。
湿気を除去するために本体内に空気を吸い込む機構となっているため、空気清浄機と同じようにフィルターの手入れのしやすさ、交換時期の目安やコストなども確かめておきましょう。
また、排水タンクも1か月に1度程度のメンテナンスが推奨されていることが多いため、排水タンクの洗いやすさもチェックしておくべきだと思います。
なお、本体内部に残った湿気を乾燥させる「内部乾燥」という機能を搭載した製品もあり、もし衛生に気を配るなら、内部乾燥できるモデルを選ぶのも手です。
なので、店員さんに除湿器の内部構造もしっかりと説明してもらってから購入すると、買った後に後悔することはないしょう。
このように、除湿器を購入する際には今説明した、動作音、タンク容量、メンテナンスのやりやすさ、この3つを重視して選ぶと失敗しにくいです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今後も気になる家電の情報を随時公開していく予定ですので、購入前の参考にしていただくなど、少しでも多くの方のお役に立つことができれば幸いです。
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最後までのご視聴、ありがとうございました。
それでは、また次回お会いしましょう。