いらっしゃいませ、家電の虎です。
ニトリから低価格のドラム式洗濯機が登場しました!
今結構話題になっていますけど気になる中身は?
詳しく解説して、メリットやデメリットお伝えしていきます!
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ニトリのドラム式が安い理由
まずは1つめのテーマからいきましょう!価格が安い理由ですよね。正直ここがみなさん1番きになるとこですよね。
まずはこの部分から深堀していきます。
ニトリのドラム式洗濯機は、3つの型番があります。
10キロ洗濯、5キロ乾燥の【ND100KL1】
12キロ洗濯、6キロ乾燥の【ND120KL1】
6キロ洗濯、乾燥機能なしの【ND60UL1】
本体の色展開があり、ホワイト、ブラックがあります。
価格はND100KL1が税込みで99900円
ND120KL1が税込み129900円
ND60UL1は税込みで49990円です。
発売された当初、税込みで10万円を切る価格設定で、衝撃を与えました。
今回は乾燥機能ありの【ND100KL1】と、【ND120KL1】を中心に解説します。
ここまで価格を抑えられた要因として、最初に挙がるのは乾燥の方式が、ヒーター乾燥方式であるということ。
ヒートポンプ乾燥方式と比較して、省エネ性が変わってきます。
ヒートポンプを搭載すると、本体価格が大きく上昇してしまうので、ヒーター乾燥であるこの機種は本体価格が抑えられています。
10年以上前の話ですが、ヒーター式乾燥のドラム式洗濯機の一部の機種で、10万円以下の機種はありました。
更にこのドラム式洗濯機は、製造、販売、流通をすべてニトリ自社で賄っているので、そこの部分でのコストカットが大きく、販売価格が抑えられているようです。
本体の各パーツやつくりを見ていくと、アクアのドラム式洗濯機によく似ています。
理由としては、洗濯槽の内側の凹凸の形状がアクアのドラム式洗濯機と酷似している点。
そして、パナソニックなどの大手メーカーに採用されている、洗濯槽がななめドラムでなく、水平ドラムであるという点。
現在販売されているアクアのドラム式洗濯機、【AQW-DX12R】などの機種と、よく似ています。
ニトリの店舗に足を運んで、実物を確認したところ、遠巻きから見たらアクアのドラム式洗濯機が置いてあるのかと錯覚したくらいです。

この2点から、ニトリのドラム式洗濯機はアクアのOEM製品でないかと見られています。
ニトリのドラム式洗濯機、ここが残念
この機種は、最近のドラム式洗濯機に搭載されている人気の機能が付いていません。
トレンドのこの2つの機能がまず搭載していません。
それと人気機能ではないですが
ヒートポンプ乾燥が非搭載
ヒートポンプユニットが搭載されていないのは先ほども紹介したとおり、本体価格を抑えるため、ヒーター乾燥方式を採用しています。
乾燥風の温度は、80℃乾燥と50℃乾燥に切り替えができるようで、タオルだけでなく、衣類の乾燥も可能です。

洗剤・柔軟剤自動投入
また、洗剤の自動投入機能も搭載されていません。
ただこれは、価格からしたら妥当な気もします。
数年前のドラム式洗濯機と同様、洗剤投入部は1回分の洗剤、柔軟剤などを分けて入れる洗剤ケースです。
洗濯をするたびに、その都度洗剤をケースに入れます。
最大のデメリットになりかねない要素が、脱水フィルターがないこと、そしてドアが左開きしか販売されていないことです。
脱水フィルター
まずは脱水フィルターから解説します。
脱水フィルターとは、メーカーによっては糸くずフィルターとも言います。
本体の下部にある、洗濯、すすぎの排水時に糸くずや髪の毛をキャッチする役割のフィルターなのですが、この役割を果たしているフィルターがないのです。
パナソニックや日立といったメーカーのドラム式洗濯機は、本体の下部に脱水フィルターがついています。
このフィルターは当然ついていると思っていました。
しかしこの機種は洗濯時に出た糸くずは、排水溝にそのまま流す仕組みのようで、他メーカーではメッシュだったり、くし形になっていることが多い糸くずフィルターは、この機種ではそう言った形をしていません。
調べてみたところ、アメリカ製のG.E.(ゼネラル・エレクトリック)やワールプールと言ったメーカーの洗濯機には排水フィルターが付いていない仕様が多く、どうやらそれを参考に設計されたようです。
アメリカの住居に備え付ける排水管の径は日本と比較して大きく、排水時のゴミは下水に直接流すので、フィルターがついていない洗濯機がほとんどだそうです。
これは見方によっては作りがシンプルな分、排水フィルター自体のお手入れが簡単というメリットでもありますが、排水溝が詰まるなどの影響が気になる、デメリットにもなる部分です。
これがマンションだろうが戸建てで使ったらどうなると思います?排水管にゴミが詰まるのは目に見えてわかるはずです。
賃貸の方だったら退去する時大変なことになるかもしれません。
ドアが左開きのみの設定
そしてもう一つ大きなデメリット。
ドアの開きが左開きしかない点。
せっかく本体が小型で、設置場所の問題でドラム式洗濯機購入を諦めていた方にも、購入を検討するドラム式洗濯機が発売されたのにもかかわらず、ドアの開き方が左開きしかないというのは、少し残念な気もします。
他社競合機種と比較
では次は他社の機種との比較です。
水道代、電気代、操作性の面で比較していきます。
各メーカーのヒーター乾燥を採用している機種と比較していきます。
比較する機種は、
ニトリ【ND100KL1】
パナソニック【NA-SD10HAL】
日立【BD-SG110KL】
シャープ【ES-K11C】
東芝【TW-84GS4】
アクア【AQW-D8R】
この6機種で比較していきます。
ニトリ、パナソニックが10キロ洗濯、日立とシャープが11キロ洗濯、アクアと東芝は8キロ洗濯の機種での比較です。
水道代の比較
まずは水道代。
カタログ上の【定格洗濯乾燥時】の【標準使用水量】の項目を比較します。
この項目は、洗濯~乾燥までを行って、水をどれくらい使用したか?という項目です。
結果はこのようになりました。
ニトリ109L
パナソニック65L
日立90L
シャープ96L
東芝90L
アクア64L
でした。
アクアとパナソニックの使用水量が少なく、ニトリが最も多くなりました。
電気代の比較
次に電気代です。
これは各カタログ上の【消費電力量】という項目を比較します。
ニトリのカタログは【最大消費電力】という表記になっているので、この部分で比較していきます。
ニトリが1150w、1回あたりの洗濯コスト35.65円
パナソニック1980w、1回あたりの洗濯コスト61.38円
日立1690w、1回あたりの洗濯コスト52.39円
シャープ1880w、1回あたりの洗濯コスト58.28円
東芝1980w、1回あたりの洗濯コスト61.38円
アクア1480w、1回あたりの洗濯コスト45.88円
パナソニックのヒーター乾燥は意外と電気代がかかるんですね。
この項目ではニトリが最も低い洗濯コストでした。
ちなみに、ニトリのドラム式洗濯機はヒーター乾燥方式ですが、乾燥に使った温風は排水溝に排出する水冷除湿式となっています。
この水冷除湿式は、温風をそのまま本体の外に放出しないので、部屋の中が熱くなるといったことはありません。
機能の比較
次は機能面です。
ニトリのドラム式洗濯機のここがすごい!3選でまとめます。
まずは1点目【本体の大きさ】です。
ニトリのドラム式洗濯機と言えば、見た瞬間に感じるのが、本体が異常なほど小さいことです。
このドラム式洗濯機の実物を見にニトリの店舗に足を運んだのですが、遠くから見たら本当に小さく、ドラム式洗濯機が置いてあるとは思えませんでした。
近づいて洗濯槽の中を見たら、「どことなくアクアっぽいなー」と思ってみていました。
本体のサイズは幅599mm、奥行595mm、高さ858mmで、
これは8キロのAQW-D8Rより小型です。
AQW-D8Rのサイズは幅595mm、奥行き616mm、高さ943mm。
AQW-D8Rと比較すると横幅がわずかに大きいですが、ニトリのドラム式洗濯機は業界最小サイズといってもいいサイズ感です。
横幅、奥行きが共に600mmを下回っているので、アパートやマンションに備え付けられている防水パンにも収まるサイズ感となっていて、ドアを開けた際の奥行も1050mmで、AQW-D8Rよりも20mm小さくなります。
これにより、防水パンからはみ出してしまった部分や、洗濯機のドアを開けた際に他の家具などに干渉してしまって、「設置はできたけど、洗濯機のドアが開かない!」といったことも少なくなるでしょう。
ニトリのドラム式洗濯機のここがすごい!
2点目は【お手入れが簡単】という点。
この機種には【乾燥フィルターの自動洗浄機能】が搭載されています。
通常ドラム式洗濯機は乾燥が終わった後、本体から乾燥フィルターを外して、付着した埃を払う作業があります。
ニトリのドラム式洗濯機はこのフィルターを自動洗浄するので、お手入れの手間がありません。
洗濯の際に乾燥フィルターの洗浄も同時に行い、乾燥時に衣類乾燥とフィルターの乾燥を同時に行うようになっています。
この機能は日立のドラム式洗濯機にも採用されている機能です。
これにより本体の天板がフラットなので、洗濯かごを洗濯機の上に置いておくといったこともできます。
更に、【ドアパッキンの自動洗浄機能】も搭載されています。
パナソニックや日立のドラム式洗濯機にも採用されていて、評判のいい機能です。
この機能がニトリのドラム式洗濯機にも採用されています。
パッキンの溝の部分に溜まりがちな糸くずや洗剤の残りを、洗濯、すすぎ運転時に洗い流してくれる機能です。
ニトリのドラム式洗濯機のここがすごい!
最後の3点目は【温水洗浄機能搭載】という点です。
最近のドラム式洗濯機には搭載されていることが多い機能ですが、価格が安いにもかかわらず、この機種にも搭載されています。
パナソニックのNA-LX127Dや日立のBD-SW120KLなどの高単価のドラム式洗濯機にしか搭載されていない機能が、10万円で買えるドラム式洗濯機に搭載されています。
これってすごくないですか?
洗濯に使う洗剤は40℃ほどの温度を加えることによって、常温の水で洗濯するよりも洗浄力が上がります。
洗剤に含まれる酵素や漂白剤の成分が活性化するためです。
洗濯に使用する水を温水にすることによって、洗浄力が高くなります。
パナソニックや日立の温水洗浄は洗濯容量が2キロまでなのですが、ニトリのドラム式洗濯機は容量の上限がなんと10キロまで、洗濯が可能なようです。
洗濯時間も約170分と、パナソニックのドラム式洗濯機と比較しても、時間が余計にかかるということもないです。
以上、ニトリのドラム式洗濯機のここがすごい!
という点を紹介しました。
この価格でこの機能はすごい!お値段以上!
という点はいくつもあります。
反対に、先ほども紹介した、ヒートポンプ乾燥でなかったり、脱水フィルターのことなど、もうちょっと良くなってほしいな…という点も確かにあります。
どんな人におすすめなの?
次に、この洗濯機はどんな方にお勧めできるかについてです。
洗濯機の購入に予算が取れない方
まずはこの10万円を切る価格の安さ。
これはとても安いです。
ドラム式洗濯機の購入を諦める方の声で、最も多いのが価格の高さです。
家電量販店の店頭に行って、店員さんに「ドラム式洗濯機ってどれがいいですか?」
と質問すると、ほとんどの店員さんはパナソニックのドラム式洗濯機を最初にお勧めするでしょう。
しかし、そのドラム式洗濯機の価格は30万円台と、即決するのは難しい金額です。
汚れた衣類を洗濯して、そのまま乾燥もする。
一言で言ってしまえば、ドラム式洗濯機とはその役割の家電です。
似た機能の洗濯機が30万円と10万円だったら、10万円の洗濯機の購入を検討する方が多いのではないでしょうか?
設置場所の問題
ドラム式洗濯機の購入を諦めた方の声の中に、この話題は必ず出ます。
購入を諦めた方の声で、価格の問題で諦めた方の次に多いのが、この設置場所の問題です。
実際に店頭でお客さんと話をしていると、搬入の経路、設置場所と話をする中で、
蛇口の高さ、ドアの開く向き、ドアを開けて家具などに干渉して設置ができなかった。
ということをよく聞きます。
横幅と奥行はあらかじめ測ってこられる方は多いのですが、蛇口の高さとドアの開きのことを尋ねると、「多分大丈夫だと思う!確認してないけど。」と言われる方は、意外といらっしゃいます。
この機種であれば、そういった心配は少ないです。
マンションやアパートに備え付けてある防水パンは60cm四方のものであることが多いです。
蛇口の高さの点でも、このドラム式洗濯機は床面からの高さが858mmで、この本体の高さは、インバーター制御されていない洗濯機より低いです。
つまり、ある程度の大きさの洗濯機が今現在設置できているのであれば、この洗濯機が設置できない、という事は考えにくいという事です。
差し当たってこの洗濯機を設置することの最大の問題になりえるのは、
「ドアが左開きしかない」
「ドアを開くスペースの確保ができるか」
この2点という事です。
その他にもこんな方におすすめ
子育て中の方
・2キロまでの洗濯~乾燥が約60分で終わる
朝の忙しい時間にお子さんがおねしょをしてしまった!
そんな時に子供用の寝具をまとめて洗濯乾燥ができます。
・運転音が静か
と、運転音が静かだと言われているパナソニックや東芝のドラム式洗濯機と比較しても、遜色ありません。
お子さんが寝ている最中に洗濯から乾燥をまかせて、他の家事と一緒に終わらせるという事もできます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
個人的には、このドラム式洗濯機は、ニトリのテレビCMでもおなじみの「お値段以上」の性能だと思いました。
今回、ニトリの店舗にこのドラム式洗濯機を見に行った際に思ったのですが、少し前までは学生さんなどの一人暮らしの方向けの家電が多かった印象ですが、今では大型の液晶テレビやスマートウォッチ、エアコンまで販売されています。
今後も今回紹介したドラム式洗濯機のような、インパクトのある家電製品が発売される可能性は十分あります。
2025年4月7日まで、ニトリは家電の買い替えキャンペーンも行っているようで、条件を満たすと配送料が無料になるなどの様々な特典があります。
設置場所、価格でドラム式洗濯機の購入を諦めていた方、この機会に検討してみてはいかがでしょうか?
終わりたいと思います。 ご視聴ありがとうございました

- 価格が安すぎる
- サイズがコンパクト
- ヒートポンプではなくヒーター乾燥
- 排水フィルターがない
- 洗剤・柔軟剤自動投入機能がなし
