有機ELテレビは55型が1番小さいサイズではなくなりましたので。48型や42型のモデルが最近台数が伸びています。
おすすめモデルをご紹介しますけど購入時に注意点もあるのでお伝えしていきます。
いらっしゃいませ、家電の虎です。
昼間サイズで綺麗なテレビが欲しいなら48型や42型の有機ELテレビ。注目度が高くなっているのでおすすめをご紹介していきます。
ただですね、いくつか注意点などもあるのでそこを知ってからまずは検討してください。
小型サイズの有機ELテレビの注意点
近年の有機ELテレビは、48型や42型のようないわゆるパーソナルスペース向けのサイズも展開しています。
「設置スペースがそれほどとれない」「見る距離が1mちょいくらいでだいぶん近い」
などお客様によっては55型が置けなかったり、不要だったり。
でも、せっかく見るならある程度、画質などにもこだわりたい方に48型などのサイズはぴったりなわけです。
ただ、冒頭でも申し上げた通り、55型以上とそれ以下のサイズでは、同じシリーズでも性能が違っていることがほとんどです。
これ、お客様にご説明するとけっこう驚かれるポイントなので、今回この動画の視聴者の方には共有したいなと思います。
メーカー別に実例を挙げてご紹介していきますね。
パナソニックの場合
まずはパナソニックからです。
パナソニックの場合は、明確にシリーズが分けられているので分かりやすいんです。
同社の有機ELテレビは、
1番上のフラッグシップモデルがZ95A、ハイグレードモデルとしてZ90A、そしてスタンダードモデルのZ85Aがあります。
48型と42型は、スタンダードモデルのZ85Aのみで展開されています。
じゃあ、1つ大きい55型のZ90Aとは何が違うのか?
ここは分かりやすく、画質と音質です。
TV-55Z90A | TV-48Z85A TV-42Z85A | |
パネル | Dynamic ハイコントラスト 有機ELディスプレイ | 有機EL |
パネル制御技術 ブライト ブースター | 搭載 | 無し |
スピーカー性能 | 80W イネーブルドスピーカー×2 フルレンジ×2 ウーハー×1 | 30W フルレンジ×2 |
パナソニックの有機ELテレビは、他社と比べても性能が高いのが特徴です。
単純に輝度が高く、メリハリがある映像が美しいと思います。
その肝になるパネルが、Z90AとZ85Aでそもそも違うのが最大の違いです。
55型以上は、パナソニックが独自の設計や組み立てを行い、より明るさが発揮できるパネルや制御技術を搭載しています。
しかし、48型以下のZ85Aシリーズはそこまでの技術は使われていないわけです。
また、スピーカーでは、上向きのイネーブルドスピーカーと低音部分を担当するウーハーが無し。
本体のサイズの問題なのか、はたまたコストダウンなどのためなのか分かりませんが、立体的でしっかりした音という点では大型サイズにかないません。
それ以外の部分はほぼ同じではありますが、がっかりするお客様は少なからずおられます。
以上がパナソニックの場合の違う点です。
ソニーの場合
続いては、ソニーの有機ELテレビの場合です。
ソニーも、同じシリーズでサイズ違いというものがありません。
さらにいうと、48型以下のサイズは、2022年モデル以降新型が発売されていないんです。
そのうえ、42型は生産完了になり、その後の新製品の話はありません。
違いを見ると明らかです。
K-55XR80 | XRJ-48A90K | |
発売日 | 2024年8月発売 | 2022年6月 |
高輝度技術 | XRコントラストブースター15 | XRコントラストプロ |
ノイズ除去機能 XR クリアイメージ | 搭載 | 無し |
スピーカー性能 | 50W アクチュエーター×2 トゥイーター×2 サブウーファー×1 | 25W アクチェーター×2 サブウーファー×1 |
ボイスズーム機能 | ボイスズーム3 | ボイスズーム2 |
無線LAN対応 | Wi-Fi6E | Wi-Fi5 |
2年の間にテレビの技術も進歩しますから。
ブラビアシリーズの頭脳であるプロセッサー「XR」だって進化しましたし、明るさだって2024年モデルのXR80シリーズの方が明らかに向上していて。
サウンド面では、人の声などの高音域をはっきり出すためのトゥイーターも追加されて。
人の声をテレビが判別して、聞きやすさのレベルを任意で変えられるボイスズーム3に強化。
Wi-Fiだって6Eになったので、対応の無線ルーターを用意すれば、無線でも安定し速いスピードでネット動画などが楽しめます。
言い方が悪いかもしれませんが、ソニーは48型以下のような大型といいづらいサイズのテレビに力入れてませんから。
ちょっとがっかりなくらいの差があります。
かさねていいますが、もちろん2年前のモデルと比較するのは違うかもしれませんが、ソニーで48型などのサイズを探す場合には注意してくださいね。
シャープの場合
3つ目はシャープです。
シャープは、スタンダードモデルの有機ELテレビは、分かりやすくカタログにも表記してくれています。
GQシリーズのなかでも、55型をさかいに「GQ1」と「GQ2」シリーズと分けているんです。
シャープの場合の違いも、メインは画質と音質面です。
55型以上 GQ1シリーズ | 48 GQ2シリーズ | 42型 GQ2シリーズ | |
パネル | 有機EL S-Brightパネル | 有機ELパネル | |
明暗表現・高コントラスト技術 | スパークリングドライブEX | スパークリングドライブ | |
スピーカー性能 | 80W ツィーター×2 ミッドレンジ×4 サブウーハー×1 ハイトツィーター×2 ハイトミッドレンジ×2 | 80W ツィーター×2 ミッドレンジ×4 サブウーハー×1 ハイトツィーター×2 | 50W ツィーター×2 フルレンジ×2 ハイトツィーター×2 |
音声操作 | Googleアシスタント ハンズフリー音声操作 | 無し | |
HDMI端子 | 4K120/144p対応 (入力3,4) | 4K120p対応 (入力3,4) |
有機ELとして、より明るくクッキリハッキリするような映像は、55型以上で本機を出すという分け方ですね。
有機ELは、液晶テレビに比べて暗めなのが弱点と言われがちなので、人によっては思ったより違いを感じるかもしれません。
個人的な印象としては、店頭でお客様に見ていただいても、そこまで違いについては分からないといった方が多いと思います。
音質面では、48型と42型でも違いがあります。
42型は低音から高音まで全ての音域をカバーする「フルレンジスピーカー」を採用していますが、48型以上では音域ごとにスピーカーを個別に搭載しています。
例えるなら、低音・中音・高音それぞれに担当ボーカルがいるみたいなものですね。
1人が頑張るよりは、役割分担して専念した方がそりゃより良い仕事ができますよってことです。
シャープってけっこうスピーカーにこだわっているメーカーなので、ここは気にする方いらっしゃると思いますよ。
あと細かい部分ですが、ハンズフリーで操作ができるかとか、ゲームのフレームレートがゲーミングPC対応になっているか、の違いですね。
LGの場合
最後4つ目は、LGの場合です。
LGの有機ELテレビで、42型まで販売しているのは、OLED C4PJAシリーズなので、ここで比較してみてきましょう。
こちらも主には、画質と音質面です。
55型以上 | 48型 | 42型 | |
明るさ強化技術 | ブライトネスブースター | 無し | |
スピーカー性能 | 40W ミッドレンジ+ツィーター×2 ウーファー×2 | 20W フルレンジ×2 |
48型と42型には、明るさをより引き出すための「ブライトネスブースター」は搭載されていません。
よりリアルな映像を求めて、高いコントラスト表現が欲しい方には、55型以上がおすすめにはなっちゃいますね。
スピーカー性能に関しては、国内メーカーと違い42型のみ縮小されているのが目を引きます。
42型は高音とか低音とか分けることはなく、フルレンジスピーカーを2つのみ搭載。
ダメじゃないけど、なかなかお高い有機ELテレビとしては、ちょっと残念な感じがしてしまいますよね。
以上が、48・42型と大型モデルとの性能比較でした。
まとめると、
・メーカーによって42型をそもそも発売していない
・有機ELテレビとして、グレードやシリーズ自体が55型未満は違っている
・性能差は、主に画質と音質面でパワーダウンする
といったところです。
注目度が高くなってきて、販売台数も伸びてきているとはいえ、メーカーの力の入れ方はまだまだだと思います。
もしかしたらユーザーアンケートなどで、そこまで性能を求めていないお客様が多いとか、そんな結果をもとに開発しているのかもしれませんけどね。
ちなみに、TVS REGZAの48型を展開しているX8900Nシリーズは、サイズによる性能差はありません。
シンプルで分かりやすくて、好感が持てるのは僕だけでしょうか。
42型48型の有機ELテレビおすすめ4選
ここからは、42型48型の有機ELテレビのおすすめを4つご紹介いたします。
TVS REGZA 48X8900N
トップバッターは、レグザの48X8900N。
目安の価格は、152,400円です。
ちなみに42型はありませんのであしからず。
特徴としては、
・見やすい低反射パネルを採用した有機ELであること
・最大72Wのスピーカーシステムでサウンド面もがっつり
・回転スタンドや素早いゲーム機能などバランスの良い機能面
あたりが良いところです。
明るい部屋でも、光の反射が少ないとシンプルに見やすいですから。
有機ELテレビの黒や色のハッキリ感がありつつ、さらに見やすいのはメリットでしかないですよ。
レグザは画質の補正効果も高いので、ネット動画やゲームコンテンツはもちろん、地デジやBSなどの番組も高画質に映し出します。
テレビの頭脳であるエンジンが優秀なんですよ。
スピーカー性能も、テレビ単体としては十分な性能を発揮してくれます。
以前も、「別売りのスピーカーを置かずに音がいいテレビはないですか?」ってお客様に本機をおすすめしたら喜んでいただけたので、僕自身も嬉しかったこともあり自身があります。
万が一、物足りなさを感じたら、サウンドバーが設置できる高さ調整スタンドなので、拡張性まで高めです。
正直、48型のサイズなら「迷うくらいなら、これでいいんじゃないでしょうか」と声を出しにして言いたいくらいです。
価格も約15万円と安いですからね。4月に発売したばかりですが、コスパの良さも魅力的だと思いますよ。
おすすめ1位はこの子です。
パナソニック Z85Aシリーズ
2つ目のおすすめは、パナソニックのZ85Aシリーズです。
価格は、48型が227,700円、42型が217,800円。
値引きができない「指定価格モデル」ってやつです。
特徴としては、
・明るく低反射の高性能有機ELパネル
・アマゾンのFire TVを内蔵したサクサク使えるネットコンテンツ
・吸盤付きの1本足スタイルで置き場所に困りにくい
ってところです。
パナソニックもレグザと同じで、低反射で見やすいパネルを採用しています。
また、明るさがきわだつ上位モデルほどのパネル性能ではないものの、クッキリとした映像表現や暗いシーンでも真っ黒にならず、細かい部分まで描き出すのはさすがパナソニックといったところです。
2024年モデルのZ85Aは、Amazonとの共同開発の「Fire TV OS」を採用しており、パナソニックの弱点でもあったネットコンテンツへの対応性も向上しています。
はじめから搭載されたアプリ以外でも、興味がある動画配信サービスなどを追加でダウンロードできるようになり、地上波などの番組とも切り替えはスムーズです。
使い勝手の面では、テレビ台に設置しやすい1本足スタイルが便利ですよ。
最近のテレビは、スタンドが画面両端あたりについていて、テレビ台にも設置可能な「幅」が要求されがち。
Z85Aは1本足なので、テレビ台や置き場所がやや狭くても大丈夫な場合が多いです。
さらに吸盤式の転倒防止スタンドになっているので、万が一の際にも倒れにくく安心感があります。
指定価格商品なので、お値引きできない弱点はありますが、総合力は高い有機ELテレビですよ。
シャープ GQ2シリーズ
3つ目のおすすめは、シャープのGQ2シリーズです。
目安の価格は、48型 257,400円、42型が247,500円です。
ちょっと先の2つに比べるとややお高く感じますよね?
それでもなかなかに性能が高いモデルなんです。
主な特徴としては、
・ハッキリと鮮やかな映像表現
・実は充実したスピーカー性能
・快適に使えるネットコンテンツ
このあたりが推しポイントです。
シャープの有機ELテレビって、良い意味で艶やかな質感で、「THE 有機EL!」って感じの映像が楽しめます。
明るい部屋でも見やすいように、低反射をウリにしているメーカーが多いなか、あえて光沢感のあるパネルを使っているんです。
そのおかげで、漆黒と光の輝きとが際立つ有機ELテレビならではの映像は際立っていると思います。
あと、個人的にはシャープのテレビはサウンド面が優秀です。
特に48型は、上位モデルと近い性能をもち、上下と中央の計9個のスピーカーでもって音を届けます。
42型は計6個でパワーも落ちますが、それでも他社の42型に比べたら相当パワフル。
ヘタなサウンドバーなら置かなくていいと思える音質面は、個人的にはお客様に1番伝えたいポイントです。
また、Wi-Fi6Eに対応しているので、無線ルーターも6Eモデルなら安定した通信がおこなえます。
近年、スマホやゲーム機以外にも、冷蔵庫やエアコン、洗濯機みたいにさまざまなモノがWi-Fiでつなげられるようになっています。
同時に複数の機器を使っている場合でも、Wi-Fi6や6Eならこれまで以上に快適なまま、YouTubeやネットフリックスなどを楽しめるので、これからのテレビとしては順当な進化としておすすめしたいですね。
価格は他社に比べてやや高いですが、性能高めなモデルとして選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
LG OLED C4シリーズ
4つ目としては、LGのOLED C4シリーズ。
目安の価格は、48型が227,700円、42型は217,800円です。
LGの有機ELテレビのなかでは、真ん中やや上くらいに位置づけとして、サイズ展開も豊富なC4シリーズ。
主な特徴としては、
・AIを利用した高画質化機能
・スッキリとした壁掛け設置が可能
・最強クラスのゲーミング性能
が挙げられます。
LGはAIによる高画質化を推し進めていて、コンテンツや部屋の明るさなど状況に合わせた画質補正も優秀です。
一昔前は、海外メーカーのテレビは地デジの画質がいまいち、なんてことを言われることもありましたが、そういった評価も無くなってきているくらいに進化しています。
自分の好みに自動で最適化してくれる機能など、他社にはないユニークな機能も目をひきますよ。
また、壁掛けを意識しているメーカーなので、専用の金具を使えばとてもすっきりした設置も可能です。
さらに、LGの有機ELテレビといえば、ゲームを楽しむのに最適という評価があるのを忘れてはいけません。
最大120Hzのなめらかな映像や、応答速度0.1msの残像感のなさ、ゲームごとに設定を変更できるセッティング面など、こだわりがゲーミングモニター並みです。
4つあるHDMI端子も、全てが4K 120HzやVRRなどに対応していて、ゲームユーザーならこの機種買うのが間違いなし。
国内メーカーにはない尖った性能が魅力の1台です。
買うなら注意してほしい有機ELテレビ1選
最後に、買うなら注意してほしい有機ELテレビを1つ、ご紹介しておきます。
ソニー A90Kシリーズです。
目安の価格は、48型 309,930円。
「高っ!!」
って思った方、多いんじゃないでしょうか?
正直、店員の僕らも思っています。
この機種はどうして要注意モデルなのか。
それは、2022年モデルと2世代も古いからです。
「テレビなんて2世代前でも変わらないでしょ」と思うかもしれません。
お客様によってはそれも正解だと思います。
ソニーの有機ELテレビは、確かに画質はいいし、音もテレビ画面から聞こえる画期的なシステムです。
スタンドも、限られたスペースに設置がしやすいようにコンパクトかつ高さ調整ができる2-wayスタンド。
使いやすいリモコンに、LINE連携のブラビアみまもりなど独自の機能も満載と、充実した性能は2022年モデルとは思えません。
しかし、それでも他社より高い約30万円出しますか?ってところなんです。
いかに性能が高いといっても、他社の48型モデルも性能アップしています。
なのにソニーは、55型以上はモデルチェンジをし、最新モデルを出してきているのに、48型以下は変更なしの現状維持。
よっぽどソニーが好きな方か、見て聞いて、さわった感触がよかったと思える方にじゃないとわざわざおすすめはできません。
今年のソニーのラインナップで、55型未満のテレビには、ちょっと気をつけてくださいね。
まとめ
それでは本日のまとめです。
今回は、42・48型の有機ELテレビについて、購入時の注意点やおすすめモデルをご紹介いたしました。
そこまで大きいサイズが置けない、必要じゃないなどの理由から、42型や48型のようなサイズ感のテレビも需要が増えてきています。
有機ELテレビも販売されていますが、55型以上とは性能が違うことが多いので、そこをふまえたうえで検討いただきたいです。
今回の内容が少しでもタメになった、参考になったと思っていただければ嬉しいです。
本日はここまでになります。
最後までご覧いただき、ありがとうございました!
次回もよろしくお願いいたします。